ロードスターでタイムを追求していて、みんなが悩むリヤサスペンションのストロークの確保。単純にショックのケースをショート化すれば、解決するはずなのですが、どんなにショート化しても、バネレートを上げても、最後は同じ挙動が出る…。

 私も、リヤロアアームの加工してみてやっと分かったのですが? 底突きするはずのないストロークでも、底突きが感じられる。なぜかじっくりと見てみた結果、アッパーアームとボディが底突きしてました。

白い矢印の部分が「アームロック」の元凶部分

 普通に見てても、分かりにくく、気づかない部分なので、分かるのに1年も悩みました。写真で言うとアッパーの丁度、一番細いところです。それも、アームロックの痕跡は、わずか1mm程の塗装の剥げ…。ボディの尖った所に、ピンポイントで当たるため、かなり分かりにくいです。まぁ、バネを抜いてストロークさせてみれば、一目瞭然ですが。

 では、どうするか?

 普通は、しょうがないから、あきらめる…。私の取った行動は削る! アームに穴を開けるのは無理でも、ボディの出っ張りは削れそうなので、削りました。

白く色を塗った部分をとにかく削る!

 削るのは、白い部分だけです! 現物を見てみると、削っても問題ないと思われるので、グラインダーで片側3分程です。2枚の鉄板が組み合わさっている、2枚目のところまでギリギリ削る。5mm程ですが、ホイールストロークでは、1センチ程稼げます。それでも当たる場合は、2枚とも一緒に削る(今の所、削りまくっても何の問題もないです)。

 知っている限りでは、全然ショートではない、TEINのHAでピロアッパーを使用している段階でも当たります。NIELEXのストロークアップアッパーマウントでは、死ぬほど当たります。OHLINS・PCVのつるしでは、当たってません。マツダスピードのN1ダンパー使用のマシーンも当たって、アッパーが光ってます(1mm程)。当たらないのは、マツダスピードの細いパイプアームを使ってる、ジムカーナ車両くらいかな?(アームが逃げるようになってます)

 この加工だけでも、いつものおわらサーキットの1キロのコースで1秒のタイムを、稼げました。私のところのお客様でサーキットへ行く人は、ほとんど当たるので、削りまくってます。この症状はショートサーキットほど、分かりやすいです。大きなサーキットでは、緩やかにバンプラバーにタッチして、それからアームロックするので分かりにくいです。

 そのときの挙動を一番分かりやすく言うと、あるタイム?レベルから、プレーキングからクリップまでにブレーキ戻そうが、カウンター当てようが、リヤが言うこと聞きません。

 でっ、ボディ側を削れば、削るほどタイムは上がるのです。いや、タイムが上がれば上がる程当たる部分が増えるのです。

 最後は、どこに当たるかというと、アッパーアームのナックル部分、例のトーコンブッシュが収まる、膨らみがメインフレームのボックス下部?に当たってしまいます。ここまでくると、フレームを切るしかないです。

 でも、そうするとタイヤがハウスと当たりますので、そうならないように、ストロークの設定を考え直した方が、間違いありません。現在のおおとろ号は、リヤ215/50―15で、ハウスロック?の前にフレームロックしてますが、フレームロックを切って回避しても、タイヤがハウスロックするので、バンプラバーを一個半入れて調整してます。

 まずは、光っている1mmを探してみてください。 ラッキーなことに当たるようなら、削ってみてください(アームは、はげたところに色を塗ってまた当たってないか再度確認)。どこまで削っても、同じ症状が出るようなら写真のボックスの縁がボディ内側に折れ曲がっているはずですので、最後はショックを考え直してください。もしくは、オーバーフエンダーを入れて、車高を上げてみてください。すべての問題が解決するはずです。

 ストローク・アーム角度・アームロックこれらが解決できるでしょう!!

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