さて、質問です。あなたのブレーキパッドは飛びますか?(フロント)

 意味分かんないと思いますので、キャリパーを持ち上げた状態でブレーキパッドをセットする。そして戻しの針金をセットすると、ちょっとでも手の力を緩めると、飛んでいくハズです。組むのに、イライラしながら組むはずです

 がっっ、バネセットしてもパットはそのまま収まっている…。おかしいですよね、コレ!!

 パットがスライドするはずの、コの時の部品が、 汚れとか、パッドの塗装がこびり付いて、パットがスムーズにスライドしないんですね(ステンレスの色してますか?)。

 普通のパット交換だけで、キチンと整備していないとそうなるのです。結果、パットがキチンと動かない、普段から引きずっている。まっすぐスライドしないとかで、もの凄い片減り…。斜め減り、キャリパーの寿命かな〜と考える訳だが、そうでもない時の場合がほとんどですね…。

 パットを変える時、キャリパーをオーバーホールする時、意外と忘れられる部品ですが、実は重要。良くパット交換する人、溶けたパットの塗料がこびり付いているハズです。

 磨きましょう。塗装はペーパーで磨きましょう。ワイヤーブラシでガンガン磨きましょう。キャリパーのオーバーホールでも、意外と忘れられている部分です。

 さて、磨いたキャリパーにパットをセットすると、無茶苦茶組みにくいハズです。簡単にパットが飛びます、飛んで飛んで、最初はイライラする事でしょうが、本当は、ソレが正しい状態です。

 パット交換1つでも、簡単ではありません。時間を掛けて組みましょう

 「パット交換15分で終わった!」とかでは、分からない部分です

 わたしは、+15分掛けて磨きます!! 試運転でも違いは感じ取れる人は多いと思います。

 オーバーホールでもそうです。「ブーツ破れてないし、フルードが漏れてないから大丈夫!」。果たしてそうでしょうか。

 相手はゴムです。堅いゴムがまともなブレーキフィーリングになるわけない。

 ブレーキの構造はとってもシンプルです、シンプルな構造ですからちょっとした事が、違いに出るのです。

 なんでパットが減っていくのにブレーキペダルの位置が何時も同じなのか!? 本当は減った分だけ奥に入るはずです。

 しかし、ゴムの部品であるピストンシールが、ブレーキペダルを踏むと変形してパットを押し出しなら液の漏れも防いでます。離すとゴムの弾力で元の位置に戻るんです。ソレを繰り返すうちに、パットが減っていくと、ゴムの変形が耐えられず、ピストンがズレて、ピストンが出るのです。

 結果、減る、ずれる、減る、ずれるを繰り返してペダルはいつもと同じ位置にいてくれている訳なんです。

 さて、キャリパーのピストンはゴムで戻るけど、パットはどうなの?? パットは、ピストンで押されて、戻る時はパットの背中に付いたバネで戻るだけなんです。でもあのバネは、そんなに強く出来ていないのです。

 キャリパーサポートとパットの間にセットされている、小さな部品が意外と重要になるんです。パットをズレないように位置決めしている上に、スムーズに動かす役目もありますので、大事なヤツなんですよ。

 意外とブレーキパッドが偏摩耗している車両がいます(大抵初めて来る車両です)。パット交換の時に磨いて、ほとんど直ります。もちろんスライドピンの状態も疑いますけど、ソッチは問題がないことが多いですよ。

 根本的にフィーリングが怪しい場合は、ブレーキのオーバーホールを勧めます。まともなブレーキでないと、まともなブレーキパットを入れてもダメですよ。

 私の所では、ブレーキ交換している間に、お客が自分で磨いたりしてます…。だって、磨くのタダですから、一生懸命磨いてますよ(笑)。

 ブレーキテスターで計っても、キッチリ左右の差が出ません。数値の差も出ません、ロックするタイミングも同じ。上がり方まで同じで、引きずりも出ません。

 ロードスターのブレーキは弱点と言われてますが、意外と性能だけで見ればまともです(笑)

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