クラッチ交換の依頼を受けた場合、クラッチだけ交換することはほぼありません。ほとんどの車両で追加でしている作業ですが、見えない部分なので、何を交換するか説明いたします。

 ほとんどの車両は、クラッチがなくなるまで走ります。ロドならば12万キロから15万キロあたりの交換がほとんどですので、クランクのリヤのオイルシールは1度も交換してないので、たいていはオイルが漏れ漏れになっています。

 ↑の黒いドーナツに見えるのが、オイルシールです。

 距離を走ってますので、ミッション側もオイルが漏れ漏れです。パッキンとオイルシールの交換もいたします。

 他には、ミッションのリヤ側(プロペラシャフトの根元)のオイルシールも交換いたします。この部分はすぐ上に、シフトレバーがありますのでどちらから漏れているのかが非常に分かりづらいです。

 もう一つは、前回コラムに載せたシフトレバーの整備です。

 上の写真は「綺麗じゃん、オイルが漏れてない」って突っ込みが入りますね。これは綺麗に洗浄した後で、これからシール類を変える直前の写真ですからね。洗浄前は、すべての部品がクラッチのダストとオイルにまみれて黒一色で、何も分からない状態ですよ。

 クラッチ交換して、整備が終わりとはいかないのです。オイルシールの交換は、最低限必要な整備です。クラッチ交換のタイミングでやればついでにできます。後でオイル漏れがひどくなってから整備すると、何回もミッションを降ろす羽目になります。

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