ブレーキのオーバーホールに必要なものはシールキットです。錆びる、固着すると有名なロードスターのリヤブレーキですが、原因は、構造上の問題だけでなく、何も整備してないのも問題です。

 シールキットは赤い→の部分に使われてます。6か所は写真に写ってます。後は、エア抜きのブリーダーのキャップもありますので合計片側7か所です。大体こんな感じで組み込まれてます。

 リヤキャリパーに関しては、どこでも錆びます。ほとんどすべての場所が錆びます。緑のは、過去に錆びた部分ですが、ほとんど全ての場所なのが分かります。すべて全部の、個所が錆びてる場合も多数見てきました。

 キャリパーがダメになると、もちろんパッドもローターもダメなこともあります。ダメなキャリパーを何とか誤魔化そうとして、サイドワイヤーのリヤ側もフロント側も壊されている車両は一杯見てます。クルマ屋とすれば「新品にアッセンブリ交換です」と言ってしまえば早いのですよ。作業の効率も上がりますし。全部新品に変えると、リヤだけでも部品代が10万超えます。フロントも全部ダメですと、工賃合わせて、20万コースです。車検費用に、+すると…。あきらめて「降ります」となるオーナーさんが増えるはずです。そうなってほしくないのです。

 でっ、中古の登場となりますが、5年前、10年前ですと、まだ使える確率が高かったのですが、すでに5割の確率で、使えないのですね…。中古をオーバーホールして部品変えて、使える部品を組み合わせて、パットも変えて、ローターも変えて、となるとまぁ、新品の半分の値段も覚悟しないといけません。

 今度は、フロントキャリパーで良くあるパターンを見て見ましょう

 

 赤いは、オイルシールが収まる溝です、オイルが漏れないように止めるシールが収まってます。白い矢印がダストブーツが収まる溝です。外から水の進入を止める溝です。

 青いが錆が発生している場所ですが、アレっ、外から水が入らないハズなのにすでに錆びてますよね。左側の錆が大問題何です、この場所の相手側のピストンはこんな感じです。

 青いがキャリパー本体の青い→の位置です。ピストン側から錆びるのでは無く、キャリパー本体側の錆が、ピストン側に移って錆びるのですよ。

 ベストの方法は、キャリパー側に錆が発生したら、新品に交換すれば良いのです。ほとんどの人は無理ですので、オーバーホールする方が安いです。でも、錆を取りきれないと、残った錆が、増殖してまたピストンも錆びて固着いたします。

 固着で済めば??良いのですけど、ブレーキフルードが漏れて、ブレーキが効かずに…。この溝は、普通に考えても錆は落とせません! 私も年々、錆を取る工具を色々と増やして、ブレーキの研磨ツールは、20種類を超えました。もう、コレクションの部類です、自分でも良く買ったなと思います(笑)。

 それは良いとして、錆びる原因は分かってます。フロント・リヤのピストンが錆びるのは、キャリパー本体側が原因です。元々は鋳物のキャリパーです、ピストンの収まる部分は削って寸法出してあります。削ったままなので、錆びるのです、オイルで満たされていれば錆びないのですが、シールとダストブーツの間は空気にも湿気にも曝されてます。色々と考えて、対策としては、錆びないように塗装すればほとんど防げるのではないかと思う。

 キャリパー用の耐熱塗装を薄めて一部分だけに塗れば相当錆は防げると思う!! 他の部分はワコーズの耐熱ブレーキグリスをたっぷりと塗れば大丈夫です。空気に触れないように、たっぷりと入れましょう。普通のブレーキグリスは、熱持つと膨張して、はみ出て煙出ます…。

 ここまで落とせる様に成るまで長い年月と工具買いましたから(笑)。一番良いのは、定期的なメンテナンスが一番だと言う事は、間違いないです。

 ここまでするのはロドへの愛情です。

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