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サスペンションブッシュ交換 新車の乗り味が復活 タイヤと車体をつなぐサスペンションの、車体側とタイヤ側の連結部にはサスペンションブッシュと呼ばれるゴム部品が使われています。タイヤと路面から発生する振動が車体に直接伝わらないようにするとともに、路面の凹凸やうねりをしなやかに吸収できるように、柔らかく支持。 一方で、 コーナリング時に踏ん張ったり、高速走行時にふらつかないように、しっかり支持することも求められ、相反する要求をバランスさせるために、自動車メーカーがゴム硬度を決めています。静粛性や乗心地、また走りの楽しさに貢献しているパーツです。 ゴム部品のため、経年変化で硬くなってしまったり、長年のねじれが蓄積してちぎれたりするため、消耗部品と言えます。ロードスターはダブルウイッシュボーンというこだわりのサスペンションのため、前後左右で22カ所にも上ります。ブッシュがへたって硬化した車両は、衝撃を吸収しきれずに車体側に伝えてしまうため、運転しているとぶるぶるとボディーが振動し「オープンボディーだから、ボディー剛性が落ちてしまったのか」と感じるかもしれません。こうした症状で悩む人は、ブッシュを新品にリフレッシュすることで、新車に近い乗り心地と乗り味が復活するかもしれません。 リフレッシュだけが目的ならば、純正のブッシュへの交換をお勧めします。サーキット走行前提でよりクイックでダイレクトな挙動を求めるならば、ゴムの硬度を硬くしたり、ジュラコンなどゴムよりも硬い材質を使ったりした強化ブッシュへの打ち替えにも対応します。ただ、乗り心地の悪化のほか、異音が出るなどの副作用もありますので、詳細はご相談ください。 図中、赤の矢印で示したブッシュは、純正では前後で硬さが違うゴムを使用しています。前後で違うつぶれ方をさせることで、コーナーリング中にリアサスペンションが沈み込んだ時、車体が安定するようにアライメントをトーイン側に変化させる「トーコントロール」という機能を持たせるためです。しかし、スポーツ走行をする人の中には、限界付近の挙動が曖昧になり、ドライバーの意図通りに動かない、と嫌う人も多く、黄色の矢印で示したリアナックル側のブッシュをウレタンなどの硬い材質に置き換えてこの動きを規制する「トーコントロールキャンセラーブッシュ」に置き換えるチューニングがあります。図を見てもらえば分かると思いますが、ブッシュ交換時、前後とも同じブッシュを使うことでほぼ同じ効果を引き出すことができるので、トーコントロールをチューニングしようと考えている方はご相談ください。 ロードスターのブッシュは写真を見てもらえば分かると思いますが、ゴムの中心にボルトを受ける金属製のカラーが収められています。他社製のブッシュだと、まず外周に金属のカラーがあり、ゴムを包み込む構造になっています。金属製のカラーが外側にあれば、まず正しく組み付けることができますが、ロードスターのブッシュの場合、正しく挿入しないと斜めに入ったり、不十分な圧入となったりしてきちんと交換するためには経験が必要な作業です。すでに2回目のブッシュ交換を迎えた車両も入庫しますが、不適切な状態のブッシュもときどき見受けます。当店では、アームの形状を考えてカラーなどを選択し、プレスの圧力計で過大な力を掛けていないかを確かめながら丁寧に装着しています。もちろん、車高調など新しいサスペンションの組み付け(通常15,000円)にも対応します。 フルブッシュ交換工賃
長年走ったロードスターのアームはまず各部にさびが発生しています。特に、北陸のような雪国を走ったロードスターは冬季の路面にまかれる塩化カルシウムの影響でひどい状態になっているものも多くあります。清掃し簡単にシャシブラックで塗装して組み付けることもできますが、せっかくのリフレッシュ、お勧めなのがサンドブラストによるさび落としです。砂粒をエアーで吹きかけて表面のさびを飛ばす加工で、塗装の内側に潜り込んださびもまっさらな状態になりますので、ほぼ新品によみがえらせることができます。同時に、簡単には抜けないほど腐食したボルト類も多く見受けられます。こちらも新品に交換することもできます。ご検討ください。 オプション
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